むくみに効く薬は?漢方薬・利尿剤・市販薬の違いと「薬の副作用でむくむ」ケース|蕨市蕨駅・西川口駅の内科・循環器内科|わらび内科・循環器内科クリニック

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医療コラム

むくみに効く薬は?漢方薬・利尿剤・市販薬の違いと「薬の副作用でむくむ」ケース|蕨市蕨駅・西川口駅の内科・循環器内科|わらび内科・循環器内科クリニック

つらいむくみ(浮腫)が続くと、「薬でなんとかならないだろうか」と考える方は少なくありません。ドラッグストアにはむくみ解消をうたう市販薬や漢方薬が並んでいます。

しかし、むくみの薬はとりあえず飲めば良くなるものではありません。原因に合わない薬はむくみを改善しないばかりか、体に負担をかけることもあります。この記事では、むくみに使われる薬の種類と考え方、そして意外に多い「薬の副作用によるむくみ」について解説します。

むくみ治療の大原則:まず原因を調べる

むくみの治療で最も大切なのは、まずその原因を突き止める事です。

心臓が原因なら心臓の治療を、腎臓が原因なら腎臓の治療を、甲状腺が原因ならホルモンを補う治療を行うことでむくみは改善に向かいます。原因を調べないまま、水分を出す薬だけで対処しようとするのは非常に危険です。

内臓疾患によるむくみでなければ、生活習慣の改善やちょっとしたストレッチなどで改善できる場合もあります。

むくみの原因については、以前の医療コラムをご参照ください。

ここからは、実際に使われる薬を種類ごとに見ていきます。

病院で処方されるむくみの薬

利尿剤(尿を増やして水分を出す薬)

心不全や腎臓病などで体に水分がたまっているときに使われる、むくみ治療の代表的な薬です。効果がある一方で、脱水や電解質(ミネラル;カリウム・ナトリウムなど)のバランスを崩し不整脈につながるおそれもあります。必ず医師の管理のもとで使う薬だとお考えください。

長期間使用すると腎機能障害を起こす場合もあり、血液検査を適宜行いながら使用します。「手っ取り早くむくみを取りたい」と、個人輸入などで利尿剤を自己判断で使うのは大変危険です。

漢方薬

むくみに対する漢方薬は、一般的には内臓疾患によるものではない安全なむくみに対して使用されます。まずは冒頭にもお話しした通り原因を突き止めることが大切です。

具体的には、体の水分バランスを整えるタイプの漢方薬が使われることがあります。よく用いられるものに、五苓散(ごれいさん)防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)などがあります。天気が悪い日の頭痛やむくみ、疲れやすく汗をかきやすい方のむくみなど、体質や症状に合わせて選択していきます。

また、更年期の時期にはホルモンバランスの変化から、むくみ・冷え・だるさなどが重なって現れることがあります。こうした場合に、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)などの漢方薬が選択肢になることもあります。これらの漢方薬は医療機関で保険診療として処方可能です。

漢方薬にも副作用はある

「漢方は自然のものだから安心」と思われがちですが、漢方薬にも副作用はあります。たとえば甘草(かんぞう)という生薬を含む漢方薬を長く飲むと、血圧の上昇やカリウムの低下、そして「むくみ」が出ることがあります。複数の漢方薬や市販薬を併用すると甘草が重複しやすいため、飲んでいるものはすべて医師・薬剤師に伝えるようにして下さい。

市販薬・サプリメントとの付き合い方

市販のむくみ向け漢方薬も、短期間・軽いむくみに限れば選択肢のひとつです。ただし、次の点には注意してください。

  • 2週間ほど使っても改善しないなら、続けずに受診する
  • 「天然成分だから安全」とは限らない。漢方薬にも副作用はある
  • サプリメントは医薬品ではなく、病気によるむくみへの効果は期待できない

一番避けなければいけない事は、自己判断で重篤な病気の発見が遅れる事です。なかなか改善しないむくみの場合は必ず専門医を受診しましょう。

「サプリメントでむくみが取れる」は期待しすぎに注意

カリウムはほうれん草・小松菜・バナナ等に多く含まれる物質です。腎臓からのナトリウム(塩分)排泄を促す効果があり結果としてむくみ改善につながります。このため、カリウムを含有したむくみ対策のサプリメントも存在します。

しかしサプリメントは医薬品ではなく効果・効能を保証するものではありません。バランスのよい食事がとれていれば、基本的に追加のサプリメントは不要です。

腎臓の働きが低下している方がカリウムのサプリメントをとると高K血症を起こし不整脈を起こすリスクや腎機能がさらに悪くなるリスクがあります。これらのサプリを飲まれる方はご自身の持病についてまずは薬剤師などに相談するようにしましょう。

見落とされがちな「薬の副作用によるむくみ」

実は、普段飲んでいる薬そのものがむくみの原因になっていることがあります。代表的なものは次のとおりです。

むくみを起こすことがある薬の例

  1. 一部の血圧の薬(カルシウム拮抗薬):下腿のむくみが出ることがある。
  2. 痛み止め(NSAIDs):長期使用で体に水分がたまりやすくなる。腎機能障害の原因になることも。
  3. ステロイド:水分と塩分をため込む作用がある。
  4. 一部の糖尿病治療薬、ホルモン剤 など

「新しい薬を始めてからむくむようになった」と感じたら、自己判断で中止せずまず処方した医師や薬剤師に相談してください。薬の種類の変更や量の調整で改善できることがあります。

よくあるご質問

Q1. 即効性のあるむくみの薬はありますか?

A1. 利尿剤は比較的早く効果が出ますが、原因に合っていなければ根本的な解決にはならず、脱水やミネラルバランスの乱れといったリスクもあります。「早く取りたい」ときほど、原因を確かめてから適切な薬を選ぶことが、結果的にいちばんの近道です。

Q2. 薬局で買える利尿剤はありますか?

A2. 医療用の利尿剤は市販されていません。インターネットの個人輸入で入手できるものは、品質や安全性が保証されず、健康被害の報告もあるため、絶対に使用しないでください。

Q3. 漢方薬はどれくらいで効果が出ますか?

A3. 症状や体質により差がありますが、数日〜数週間で変化を感じる方が多い印象です。2〜4週間続けても変化がなければ、薬の変更や原因の再検討を行います。

Q4. 病院で漢方薬だけを処方してもらうこともできますか?

A4. 可能です。保険診療の範囲で漢方薬を処方できます。

受診から治療までの流れ

当院でむくみのご相談をいただいた場合、おおむね次の流れで診療を進めます。

  1. 問診:いつから・どこが・どんなときにむくむか、体重の変化や息切れなどのむくみ以外の症状の有無、服用中の薬を伺います
  2. 診察・検査:下腿(すね)の圧痕(推して跡がつく)の確認、血液・尿検査、心電図、胸部レントゲン、必要に応じて心臓超音波検査など
  3. 治療のご提案:原因に応じた治療、利尿剤や漢方薬の処方、生活習慣のアドバイス、服用中の薬の見直し

お薬手帳をお持ちいただくと、副作用によるむくみのチェックがスムーズです。

むくみでご心配の方や薬でお悩みの方はぜひ一度ご相談ください。

まとめ

  • むくみの薬は「原因を調べてから」が大原則
  • 利尿剤は有効だが、必ず医師の管理下で。自己判断の使用は危険
  • 漢方薬は体質に合わせて保険診療で処方可能。更年期のむくみにも選択肢がある
  • 市販薬は短期間まで。改善しなければ受診を
  • 血圧の薬や痛み止めなど、薬の副作用でむくむこともある
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