
目次
「いびき」や「日中の眠気」、放置していませんか?

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家族からいびきを指摘される
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朝起きても疲れが取れない
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日中に強い眠気がある
- 倦怠感や頭痛がある
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夜間トイレで目が覚める
- 血圧が高い、なかなか下がらない
このような症状がある場合、睡眠時無呼吸症候群(SAS)が隠れている可能性があります。
SASは単なる「いびきの問題」ではなく、心臓や血管の病気と深く関係する疾患です。
最近、
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いびきレーザー治療(パルスサーミア)
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CPAP治療
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GIP/GLP-1受容体作動薬(体重減少を目的とした注射治療)
など、さまざまな治療法が紹介されています。
本記事では、文献データに基づいてそれぞれの治療法を比較し、どのような方にどの治療が適しているのかを解説します。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは?
SASとは、眠っている間に呼吸が何度も止まる病気です。
特に多いのが「閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSA)」で、喉が狭くなることで空気の通り道がふさがります。長い方ですと、約2-3分呼吸が停止している場合もあります。

SASを放置すると…
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高血圧が治りにくくなる
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糖尿病や心房細動・心不全・心筋梗塞・脳梗塞の発症リスクが上昇
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居眠り運転による交通事故・労働災害の原因
- 昼間の眠気・だるさで仕事のパフォーマンスが低下
といった全身への影響が問題になります。
いびきレーザー治療(パルスサーミア)とは?

パルスサーミアとは、軟口蓋にレーザーを照射し、粘膜を引き締めることでいびきを軽減する治療です。
主に自由診療として行われています。
エビデンスはあるの?
海外では、レーザー治療が「いびきの程度」を改善したという無作為化比較試験(RCT)が報告されています。
つまり、
「いびき」に対する一定の効果は示されている
というのが現時点での科学的評価です。
ただし重要な注意点
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無呼吸の回数(AHI)を大きく下げるエビデンスは限定的
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中等症〜重症のSASに対して、標準治療として推奨されていない
つまり、
「いびきが主な悩み」の方には検討されることがありますが、SASの根本治療ではなく、中等度以上のSASへの改善効果の科学的なエビデンスは得られておりません。
CPAP治療とは?

CPAP(シーパップ)とは、鼻に装着したマスクから空気を送り、気道を広げる治療です。
CPAPはなぜ第一選択なの?
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無呼吸・低呼吸の回数を大きく減らし予後改善効果
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日中の眠気や集中力が改善する
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睡眠の質が向上、頭痛症状や頻尿症状の消失
- 血圧低下
これらの効果が、多くの臨床試験とガイドラインで確認されています。
心臓病との関係
CPAPは、
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高血圧、糖尿病
- 肥満
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心房細動
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心不全
といった循環器疾患を持つ方にとって特に重要な治療です。
CPAPの弱点は?
一方で、
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マスクが合わない
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鼻が詰まる
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毎晩の装着がストレス
といった理由で、継続が難しい方がいるのも事実です。
そのため、他の治療選択肢を組み合わせて考えることも必要な場合があります。
GIP/GLP-1受容体作動薬
近年注目されているのが、GIP/GLP-1受容体作動薬です。血糖値の改善効果や体重減少効果があることがわかっています。

なぜSASに効くの?
SASの大きな原因の1つが「肥満」です。体重が増えると、
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首周りに脂肪がつく
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気道が狭くなる
ことで、無呼吸が起こりやすくなります。
文献データでは?
最近の研究では、
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体重減少によりAHI(無呼吸低呼吸指数)が有意に改善
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中等症〜重症SASでも、症状が大幅に改善する例
が報告されています。そもそも、肥満が原因でSASを発症します。肥満自体が予後を悪くします。
適切に治療を行いSASが改善すると、「世界が変わった」と表現される方もいます。

どんな方に向いている?
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肥満を伴うSAS
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CPAPがどうしても合わない
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体重管理も同時に行いたい
このような方では、
CPAP+体重減少治療(GIP/GLP-1受容体作動薬)という組み合わせが非常に有効になることがあります。
ただし、日本では睡眠時無呼吸症候群へのGIP/GLP-1受容体作動薬の保険適応はなく、保険外適応治療(自費診療)となります。
治療法をまとめて比較すると
| 治療法 | 期待できる効果 | 向いている方 |
|---|---|---|
| パルスサーミア | いびきの軽減 | いびきはひどいが、SASが否定的な方 |
| CPAP | 無呼吸の改善・第一選択 | 中等症〜重症SAS |
| GIP/GLP-1受容体作動薬 | 体重減少+無呼吸改善 | 肥満を伴うSAS |
最も大切なのは「正確な診断」
どの治療が合うかは、
SASの重症度を検査で確認しなければ判断できません。
- エプワース眠気尺度(ESS)
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簡易検査
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精密検査(PSG)
を行うことで、
・本当にCPAPが必要か
・体重管理で改善が見込めるか
・いびき治療だけで良いか
がはっきりします。
当院では
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睡眠時無呼吸症候群の診断/検査
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CPAP治療の導入・フォロー(転院のお引き受けも可)
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肥満を伴う方への体重管理治療・ダイエット指導
を内科・循環器内科の視点から総合的に対応しています。
こんな方はご相談ください
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いびき・無呼吸を指摘された
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高血圧や心臓病がある
- 体重が増えてきた
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CPAP(マスク)が合わず困っている
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体重を減らしてSASを改善したい
「いびき治療」から「心臓病予防」まで、つながっています。早期の治療が長生きへつながります。
気になる方は、まずはお気軽にご相談ください。






