こんにちは。わらび内科・循環器内科クリニックです。今日は生活習慣病(主にコレステロール)と動脈硬化についてお話しします。
生活習慣病って?なぜ薬が必要?
よくいう生活習慣病とは高血圧・糖尿病・脂質異常症を指すことが多いです。健康診断で毎年血圧・コレステロールが高いと言われる方は多いと思いますが、
『症状もないし大丈夫でしょう』と治療をしていない方も多くいらっしゃるのが現状です。
しかし症状がないうちから治療をしないと心筋梗塞・脳梗塞等の重篤な血管の病気を防ぐことはできません。
医療が発達した現在の日本でも心筋梗塞は死因の第2位であり、また脳梗塞については健康寿命を阻害する(要介護状態になる)原因の第2位となっています。
ただ長生きするだけでなく、健康で長生きをするためにもこれらを早いうちから適正範囲内に管理し重大な血管の病気を予防する事が非常に大切です。
悪玉コレステロール(LDLコレステロール)
今回メインでお話しするコレステロールですが、今までも多くの臨床試験の結果から心血管疾患(心筋梗塞・狭心症など)による死亡を防ぐためには悪玉(LDL)コレステロールを可能な限り低下させた方が良いと言われています。
また、近年の研究では心臓の血管の内部をカテーテルで観察するとLDLコレステロールを下げれば下げるほど血管に付着したプラークと呼ばれる脂の塊も縮小することがわかってきています。こういった理由もあり狭心症や心筋梗塞、脳梗塞を発症した方々はほぼ全例といって良いほどコレステロールを低下させる薬剤が導入されています。
毎回心臓の血管にカテーテルを入れて検査するわけにはいきませんので、当院では頸動脈(首の血管)の超音波検査にて動脈硬化の程度を評価しております。体の外から簡易的に観察できる血管は限られており、検査時間は15〜30分程度です。ゼリーをつけるだけで痛みもなく検査可能です。
今まで血管の病気を患ったこともなく、LDLコレステロールが正常値である方が治療を開始する必要はありません。しかし血管の病気があるのに薬を内服していない方や、高い数値が持続しており未治療の方はこれら血管病を防ぎ健康寿命をのばすという意味でも治療開始が望ましいと考えます。ご不明点等あればお問合せください。