インフルエンザワクチン:持病をお持ちの方に知ってほしいこと
こんにちは。わらび内科・循環器内科クリニックです。
8月も終わりますが、秋・冬になってくると感染症が増加していきます。近年では新型コロナウイルス感染症がフォーカスされがちですが、
特に冬場にはインフルエンザの流行が懸念され、多くの方が発熱に悩まされます。
今日はインフルエンザワクチン接種の重要性、そして持病がある方に特に知っていただきたいことについて解説します。
発熱の原因とインフルエンザ
発熱は感染症や炎症、その他の疾患によって引き起こされます。
特にインフルエンザは毎年多くの人々に感染を広げ、高熱や全身の倦怠感、筋肉痛などの症状を引き起こします。重症化すると肺炎を引き起こし、場合によっては命に関わることもあります。
インフルエンザの症状
- 突然の高熱(38℃以上)
- 頭痛、筋肉痛、関節痛
- 全身の倦怠感
- 咳や喉の痛み
- 鼻水やくしゃみ
これらの症状は、風邪と似ているために混同されることがありますが、インフルエンザはより急激に症状が進行し、重症化するリスクが高いです。
予防接種の重要性
インフルエンザワクチンは、インフルエンザウイルスに対する免疫を強化し感染のリスクを低減する最も効果的な方法です。特に、ご高齢の方や持病(高血圧・脂質異常症・糖尿病・喘息・心臓病・がんなど)を抱える方はインフルエンザにかかると重症化しやすくワクチン接種が強く推奨されます。
心臓の病気をお持ちの方へ
心血管疾患の既往がある方は、インフルエンザに感染すると心臓や血管への負担が増し、心筋梗塞や脳卒中などのリスクが高まることがわかっています。また、体内で炎症を引き起こし、血液の凝固を促進することがあります。その結果血栓が形成されやすくなる場合があります。
このような理由から、心血管疾患を有する方へのインフルエンザワクチン接種はガイドラインでも推奨されています。
また、ワクチン接種によってインフルエンザ感染の予防だけでなく、心血管イベント(心筋梗塞や脳卒中)のリスクも減少することが示されています。
直近でもインフルエンザワクチンを接種した方は全死亡・心血管死・脳梗塞が有意に少なかったというメタ解析の結果も出ています。(Gupta R, et al. Cardiol Rev. 2024;32:423-428.)
ワクチン接種は、心臓と血管の健康を守る重要な手段と言えるでしょう。
当院でのインフルエンザワクチン接種についてですが、9月1日より予約を開始いたします。
ワクチン接種の流れ
- 予約: まずはお電話かオンラインでのご予約をお願いいたします。
- 接種当日: 問診を行い、体調を確認した上で接種を行います。
- アフターケア: 接種後の副反応について説明し、万が一の際の対応方法もお伝えします。
まとめ
インフルエンザは、毎年多くの方に影響を及ぼす感染症であり、その予防にはワクチン接種が最も効果的です。特に持病のある方・心血管疾患の既往がある方・ご高齢の方は、インフルエンザに感染すると重篤な心血管イベントを引き起こすリスクが高いため、ワクチン接種が強く推奨されます。
お近くの蕨市、戸田市、川口市にお住まいの方々でインフルエンザワクチン接種をご希望の方はご連絡下さい。
65歳以上の方は自治体から補助があり概ね1,000円〜1,500円で接種が可能です。
また、当院では発熱などの症状がみられた際の発熱外来についても受診が可能です。ご不明な点がありましたらお問い合わせください。よろしくお願い致します。