ダイエットは最大のアンチエイジング
こんにちは。わらび内科・循環器内科クリニックです。今日はダイエットとアンチエイジングについてのお話です。
アンチエイジングとは
アンチエイジング(抗加齢)とは難しい言葉ですが、特に生物学的加齢を遅らせることを言います。
加齢はさまざまな病気の発症リスクを高めることがわかっており、脳卒中や不整脈・心不全や認知症、がん等が代表的です。
これには避けようのない要素もありますが、長年の生活習慣による影響も重要です。例えば大腸癌については近年の食生活の欧米化に伴い以前と比較し増加傾向です。
そして、これらの病気の早期発見・早期治療・ならないようにする努力が重要なのはいうまでもなく、そのために高血圧・脂質異常症・糖尿病などの管理を行います。
服薬の管理も非常に重要ですが、その他に運動習慣と食事も非常に重要です。次は運動の効果についてです。
運動のアンチエイジング効果
運動の効果は素晴らしく、1日8,000歩以上歩く日がある方は心血管疾患・癌による死亡がそうでない方の約半数程度(※1)と言われています。これは大規模な研究で証明されています。
これに軽い筋肉トレーニング等のレジスタンストレーニングを行う事も筋肉量を維持するため重要です。
まずは毎日少ない距離・短い時間でも歩くことから始めてみることがアンチエイジングへの第一歩と言えるでしょう。
食事のアンチエイジング効果
次に食事についてです。理想的な体型を維持し健康を維持すると言う意味でのダイエットにおいて食事管理が大切な事は言うまでもありません。
適度なカロリー制限によりアディポネクチンというホルモンが分泌され、脂肪燃焼効果や心血管の保護作用があります。
また、長寿遺伝子とも呼ばれるサーチュインが活性化することもわかっています(※2)。
食べる物の内容や時間帯も重要ですが、規則正しい食事という点では満腹まで食べ続けない事が重要です。
「実際にどのくらい食べて良いのかわからない」
「何を食べたら良いのか」
「外食ばかりだけどどうしたら良いのか」
という方は、当院では専属管理栄養士による食事指導も行っております。ご相談下さい。
長生きとダイエットの関係
日本の百寿者(100歳までご存命の方)は中高年の頃より適正な体重を維持していた方々に多く、糖尿病に関して言えば一般の75歳以上の方々の約1/3程度と言われています。
それだけ健康寿命をのばすには生活習慣病のリスクを減らす=適度なダイエットが重要ということです。
若いうちから過度なダイエットは不要ですし、有害です。
しかし、ある一定の年齢を過ぎたあたり(40歳前後)から体重が減りにくくなったという方は多いのではないでしょうか。
健康に生きるための一つの目安としてBMI25未満というのを意識してみると良いかもしれません。
どうしても痩せられない方向けへのダイエット外来も行っております。
健康診断を有効に使う
お住まいの自治体より40歳以上の方には特定健診という健康診断の通知が来ると思いますが、こちらは生活習慣病のスクリーニング検査を自治体が負担してくれ割安の料金で受けることができ非常に有効な健診です。
当院では蕨市・戸田市にお住まいの方の特定健診を受け付けております。川口市にお住まいの方でも食事指導・ダイエット外来やその他企業健診・一般健診を行っております。雇入や企業・一般の健診はどなたでも受診可能となっております。
その他、一般の内科外来や循環器外来、超音波検査については頸動脈・心臓・下肢血管から甲状腺・腹部臓器まで全身の検査が可能です。
ご不明な点などがあればお気軽にご相談ください。
※1 Saint-Maurice PF, et al. JAMA. 2020;323(12):1151-1160
※2 Imai S, et al. Nature. 2000;403:795-800